一麦:渡辺家のHP

 

アトランタ発第109便

                                                                                                           2013・6・15

 随分間があいてしまいました。今年のアトランタは五月半ばでも、寒い日があったり、と話題になっていましたが、やっと六月に入って、夏らしい暑さがやって来ました。畑の野菜が、この暑さを待っていた様に伸び始め、やっときのう、なすやきうり、トマトの支柱を立ておわり、あとは収穫をまつばかりで、ほっとしています。五月半ばに孫息子たちが大学の夏休みで帰ってくるとの話が出て、「冬眠」から覚めるように「もう夏」なんだと実感したほどでした。

目が覚めるといえば、本当にショックな事がありました。3日前の夕食後、みんな出かけて一人でいる時に、「竜巻警報」が出ました。天気予報のために設置してある警報機が、今何処を何マイルの速さで移動している、と状況報告を流してしゃべり続けていました。普段から、避難する「場所」をきめておかなければならないので、この家では、家の中心部にある2帖ほどの給湯室?に決めてあります。薄暗くなっていましたので、室内の電気を消して外の様子が見えるようにした上で、様子をみていました。忠信が出先から度々電話をかけてくれましたが、結局はたいした事もなく過ぎたのですが、驚いたのはその最中に、娘の頼子の方からも電話がはいり、あちらも大変なのかな、と思いましたら、思いがけない言葉でした。「隣の家が燃えている」と言うのです。8時近くでしたが、まだ会社にいるのかと思って隣のビル?とききますと、「自宅の隣。消防車が着いて、今水をかけているけど、とにかく自分の車を車庫から出して離れたところにおいてきて電話をしている」とのこと。頼子の所はアパートではありませんが、隣の家とは、7,8メートル。あまり離れていません。でも、消防車が4台も着いているのでは類焼することは無いだろうと思い、祈っていましたが、翌朝、「無事おさまったけど、寝られなかった」とメールがあり、私は買い物がてら様子を見に行きました。黄色のテープが張り巡らされてある隣家でしたが、どうやら原因になった、黒こげの自動車(ガソリン漏れに火が付いて爆発)二階の上まで真っ黒に焼けていて、すごい炎だった事が偲ばれました。まだ焦げ臭い匂いが立ち込めていました。本当にお守りいただき感謝でした。

大変な一日でしたが、この日はうれしい事のあった日でもありました。長い間失業していたリンですが、遂に「図書館と言う仕事は将来性が無い」と考え、2年前から、方向転換をして、もう一度、大学院に戻り、統計学の学びを始めています。修士課程なので、かなり苦労をしていますが、この方面の求人は多く卒業前から仕事が飛び込んでくる、と聞かされていましたが本当でした。面接があり仕事が決りまったわけですが、勉強も続けなければならないのですから、暫くはもっと、大変になるのかもしれません。神様に守っていただいて、目的達成といきたいものです。

孫のマイケルは一週間ほど家におりましたが、後はキャンプ場に行ったきりです。小児糖尿病をもっているので、いろいろ心配しましたが、まったく普通の学生生活を謳歌している様で本当に感謝です。デービッドの方は初めての寮生活の一年を終わって、のんびり?くつろいでいると言うところです。

今年の夏は、忠信は、この水曜日に、頼子も来週火曜日には出発で、日本に向かいます。勉強会の幸子さんも、先週出発されてお留守です。あの人もこの人もと帰国が続いて、教会の集まりも寂しくなっています。勉強会も夏休みにいたしました。ということで、久しぶりにのんびりしています。

私自身は、クリスマスとお正月を日本で過ごそうと計画しています。周りの方々は、寒くてイヤだと言われますが、私にはそれも楽しみに思えます。ただ、もうあまり、広く動けないかもしれないなと思っています。ゆっくり本屋さんをのぞいたり、お店を回ったりしたいと楽しみにしています。

先週から、帰国に備えてウォーキングを始めました。何時も、部屋を使わせていただいているウッドストックの教会には、3000人が入るチャペルのまわりに、巾が2車線ほどの廊下が設けられています。ここは何時でも、開放されていて、ウォーキングをしたい人が歩いています。5周すると1マイル(1600メートル)だそうです。暑さの中はとてもあるけませんし、坂が非常に多いアトランタですから、自然の中を歩くわけには行かないのですが、ここならば、ということで、3周からはじめました。どのくらい歩けるか、三日坊主にならないかが心配ですが、少なくても、週に三回を目指して、がんばってみようと思っています。教会まで25分の運転をしていかなければなりませんが、幸い、良く通る道の途中にあるので、三十分早く出かけて、ウォーキングの寄り道をして出かけることにしています。教会には、疲れたら休むベンチもあり、コーヒーを飲んだり出来る様にもなっています。時間によっては、若い人が仕事の前か、間で歩いている様に見える方もおられます。やはり、自動車生活ですから、足腰の弱るのを注意しなければならないのでしょう。そういえば、どこかのジムに加入して、運動している人も沢山います。

ここ迄書いてきたところで、雷がなり出しました。まだ警報機がなり出さないので大丈夫でしょうが、どうも、このごろ、ハリケーンの通り道が変わったという話があります。勉強会仲間のマコさんの家は、我が家とは30分くらい離れていますが、同じ、チェロキーと言う地域の中です。4、5ヶ月前のとき、本当に直ぐ近くを通ったそうで、お話を聞いては参考にしています。がたがたと言うものすごい音がして、白い雨が横に線を引いて流れていたそうです。マコさんのところでは、小部屋がないので、お風呂桶の中に入るのだそうです。水とろうそく、懐中電気、バッグ、そして靴、布団などかぶるものを用意する方が良いと教えていただいています。あらためて身の周りを点検し、電池を調べたり、ろうそくと水を確保したり靴を身近に置くようにしたりしました。日本でも、地震に備えて同じような物が勧められているようですね。

七月末のキャンプの準備もはじまっています。遠方からの方々にお目にかかれるチャンスです。私は、今年も後半だけ、圭三さん、頼子に連れて行ってもらうことになっています。キャンプ場には泊まらず、近くのホテルに泊まる予定です。そういえば、「初めて経験」の一つがありました。日本から種を送ってもらって育てた2本のルバーブが植えててありますが、とても大きくなっています。時々ジャムにしていましたが、今年初めてルバーブパイに挑戦しました。リンが子供の頃食べたというので、イチゴと半分ずつ中に入れるものを教えてもらいました。とてもおいしかったので、次には誕生会に作ってもっていきましたが、大変好評をいただきました。もう一つ最近の嬉しいニュースですが、前の便に書きました好子さんの筋萎縮症の息子さんのことですが、ホスピスに入られて、あと、2,3日だろうとお医者さんに言われていたのに、なんと、持ち直して退院、自宅に戻られました。またいろんな所に行ってみたいということで、勿論お母さんが運転されるのですが、新しい自動車をお買いになったそうです。子供もなく、立派な家が残されるので、親切な友人として近づき、財産を狙っていたグループがいて「あと数日のいのち」と言うのに、遺書の書き換えをせまられたり、付き添いの特権を使って、モルヒネを規定以上に使って死を早めようとされたり、現実には見たことも無かった、お話の中みたいに、恐ろしく醜い事件も見せられましたが、どうやら悪い人たちから守られ、引き離されて落ち着いた様で感謝しています。友人と思っていた人たちの狙いが分かった時は本当にお気の毒でした。近いうちに好子さんとお祝いをしたいと思っています。みなさま、どうぞお元気で。神様のご祝福を祈ります。                          

郁子

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