一麦:渡辺家のHP
アトランタ発第124便
2017・10・10
さわやかな秋風が感じられる様になりました。
今年は、日本もアメリカも、異常に暑い日が続いたかと思うと、真夏なのに突然気温が下がったり、台風の進路、ハリケーンの警報、その上、北朝鮮のミサイル発射でサイレンが鳴ったとか、あれよあれよと言っている間に、気がついたらもう夏は終わって秋になっていたという感じがします。あのサイレンをニュースで聞きましたが、どうしても戦争時のいやな記憶がよみがえって来てしまいました。このいやな気持ちは多分若い方々には、わからないのではないでしょうか。頭では全く違う事が分かっていてもいやなものですね。
10月も半ばになって、お店には、サンクスギビングの(ハローウィン)飾り物だけでなく、クリスマスのツリーや電飾まで並び始めています。
暑い間は、とてもフロリダには行かれないと思っていましたが、涼しくなってきて、何とか、一度お見舞いにいけないだろうか、と考え始めていたのですが、思いがけずチャンスがあたえられました。
9月23日の土曜日、ジャパン・フェストで圭三さんが切符を用意してくださったというので、出かけていきました。良いお天気で、日本に興味のあるアメリカ人が着物を着せてもらったりして、金魚すくいやヨーヨー遊びを楽しんだり、ちょっとした日本的な雰囲気を楽しんでいました。ちゃんと着物の着付けをボランティアで着せてあげているのですが、その他に、いろいろなコーナーで安い着物類も売っているので、それを勝手に身に着けて歩き回っている人たちがいて、それをみるのは何とも複雑な気持ちです。頼子と二人で簡単にお昼を食べて、生け花のお部屋をのぞき、後は一回りしてかえって来ました。
その時、頼子も、仕事の切れ目で、次の仕事を探しているところでしたが、この間の時間にお見舞いに行こうかと考えていると聞きました。翌々日の月曜日に面接が一つあり、10日後にももう一つあると言う事がでしたが、良く考えて決心がついたら連れて行ってもらうことにして帰ってきたのですが、なんと、月曜日の面接の結果、翌日の朝には電話があって、採用したいと連絡があったと言うのです。聞いて見ると、前の職場の上司の方からの情報もあったとかで、面接前にほぼ決っていたようです。そこで、次の面接はキャンセルして、仕事が始まる前に、この一週間の間に行く事になりました。
オーランドもいろいろ韓国の店などがあるのですが、アトランタほどにはありません。頼子は日本食材のお店屋さんに出かけていろいろなものを買い揃えて準備していました。私は、まず自分の5日分の薬の準備です。早朝出発して、帰りも、夕方帰り着くので、私は出発の前の日に松井家まで行き、帰りも、翌日帰ってくるので、中3日の旅行ですが、5日分になるのです。頼子の運転は、後から計算してみると、往復で、1600キロちょっとになっていました。朝、パンやさんで朝食をとり、焼きたてのパンをお土産に加えて出発。夕方5時過ぎには近くのホテルにチェックイン。5分で牧実のところにつく事が出来ました。しっかり頑丈な家を案内してもらって、これならハリケーンも大丈夫、と納得。パパの今日の世話を終えたあゆみちゃんが、帰りに買ってきてくれた「ちらし寿司」をご馳走になりましたが、少し遅れてゆかりちゃんも合流。食事をしながら、これまでの経過や、最近の事、昨日のパパの変化などの情報交換と、明日の予定の確認などがなされました。その内、二人のアメリカ人のだんな様たちも、帰って来て、日本語と英語の入り混じった話になりました。二人ともじつに良く協力して、支えてくれているようで感謝です。みんな揃ったところで記念写真を撮り、私たちはホテルに引き上げました。
ホテルは「安くて評判が良い」ところを頼子ガ選んで予約してくれたのですが、行ってみて評判が良いのを納得できました。快適な夜でした。朝食が用意されているところも、広々としており、観光客らしい人々がいて楽しそうでした。並んでいる食事の種類も普通の簡単なホテルの三倍くらいも揃っていて、中には、ミッキーマウスの顔の形に焼いたワッフルまであって、思わず記念写真を撮りました。
9時には、牧実を迎えに行って一緒にリハビリセンターに出発。電話では聞いていましたが、顔色も良く、ひとまず安心しました。毎日、少しずつ少しずつ何かの変化があり、周りも励まされたり、希望が持てることを感謝しました。
歩く訓練も見ましたが、不自由になっている右足も、最初のマッサージ?が効いたのか、関節がちゃんと曲げられるそうで、みんな喜んでいました。車椅子を使って庭を一回りしたり、部屋に戻って、一緒に讃美歌を歌い(主我を愛すは声は出ませんが口を動かして歌っていました。)聖書を読んでお祈りをしましたが、アーメンは、ちゃんと合っていました。そのあと、はめ絵のパズルをやったり、頼子が持って行った佐田まさしの日本の歌をテープに合わせて歌っているようでした。
朝の世話からしていたあゆみちゃんでしたが、午後になって、他の病院での処置に連れて行くところからゆかりちゃんにバトンタッチ。私たちは、それに合わせてそこを出て、牧実と、お昼を食べて家に戻りました。いろいろたまっていた話もあり、夕方までの時間はあっという間でしたが、楽しく過ごし、5時ころ、オーランドを離れました。オーランドの日本人教会の方々とも時間があればお会いしたいと思っていましたが、ちょうど集会のある日で、誰にも会えませんでした。でも、集会後、お電話を頂き、高岡先生とお話した後、皆さんで声を揃えて「ご挨拶の声」を聞かせていただきうれしかったです。
少し暗くなって8時ころに途中の宿に到着して一泊、翌日、念願だったオーランドのお見舞い旅行を済ませる事が出来ました。
私の方のニュースとしては、第一に、来年の日本行きのことです。春にするか、秋にするかと考えていましたが、手の関節炎が痛み出して畑仕事は出来なくなってしまいましたので、植え付け時の春を避ける理由はなくなりましたし、少しでも元気があるうちが良さそうだと言う事で、春の切符を取ってもらいました。2月23日出発、6月3日帰宅です。大分先の事で、その時の健康状態も気になりますが、それはお任せして決めました。今まで、安い切符のレールパスを最大限に利用して信じられないほどの巡回をする事が出来ましたが、この切符が、日本人には、買えない事が決められて、動き回る事が出来なくなったと残念に思っていたのですが、いろいろと動いてくださる方があった様で、在留10年以上の人は「買える」事になりました。私は早いもので、永住権をとってから13年を過ぎていますので、ありがたい事に買う事が出来るわけです。健康さえ問題なければ同じ様に動けるわけですが、その時は83歳になっているわけで、きちんと計画を立てるのは年が明けてからする事にしました。自分の健康だけでなく、神様のお導きを祈り訪問先を決めたいと思っています。行きたいところ、行くべきだと思うところ、祈って行こうと思います。御加祷いただければうれしいです。
これから美しい秋の景色が楽しめると思うとわくわくしてきますが、こちらの紅葉は、赤が殆ど無くてオレンジが燃えるようになります。日本のもみじはジャパニーズ・メープルと言ってとても高く売られています。数年前、本当にちいさな苗を見つけて買いましたが、まだまだ木と呼べるものではありません。今真っ先に紅葉始めているのが、ドッグウッド(はなみずき)です。強い風が強く吹くと散ってしまいますので、穏やかな日が続くといいなと思っています。
先日、こちらに長い方から、まだ小さい梅の木をいただきました。穴を掘る事が出来ないので、大きな植木鉢に定植する事にしましたが、これも楽しみなことです。今度、日本へ行くのが2月末ですから、来年は日本で梅のお花も見られそうです。
畑の片付けはあきらめた私ですが、毎日、とても忙しく感じています。
それは、多分、自分の動作が遅くなったからでしょうか。ちょっと視力が落ちてきて本を読むのにも時間がかかる様になったみたいです。勉強以外にも、読みたい本が山になっています。数冊の本を同時に読むと老化防止に良いと聞きましたので、3冊の本を同時に読みかけているのですが、なかなか時間がかかります。その他に、買い物などでからだが疲れると横になってビデオを楽しみますが、これも、字幕のものは近くで見ないと見えないので、別の時間にまとめてみるようにしています。テレビの科学ものも楽しみです。人体の新しい発見、脳がすべてを支配しているのではなく、からだの各機関が言葉?を発して連携して動いている事が分かってきたそうで驚いています。山中伸弥博士の「こんな素晴らしい細胞は神様以外に造れない」とのお言葉に同感です。「心はどこにあるのか、」と言う脳科学の研究も興味深くわくわくしながら見ています。勿論お料理番組もいろいろ新しい事に気づかされて、材料を考えながら楽しく挑戦してみています。結果は、時に成功、時には失敗です。まあ、こんな毎日ですが、神様のお守りのうちに楽しく過ごせて感謝しています。皆様のご健康をお祈りしてます。
郁子