アトランタ発第29便
2003・7・7
七夕ですね。今年は星空が仰げたのでしょうか。ようやく、新型肺炎もおさまり、戦争も少し落ち着いた様子でほっとしています。アメリカで一番の祝日である独立記念日の週末も、大きな問題が起こらずに終わり、とにかくよかったと思っています。
6月は13日の誕生日と15日の父の日で、ダディはお祝い続きでした。75歳を元気に迎えられて感謝しています。アトランタで一番美味しいと思われる「ジョリー・神戸」のケーキ(やたらに甘いアメリカのものと違って、日本的な味)を圭三さんが買って来てくれました。プレゼントもチャンと二つ貰い、お祝いの食事も中華料理、おすしと続きました。
21日は、頼子たちがお世話になった友子ヴァーンさんが亡くなって一年の記念夕食会を企画しました。からだのご不自由なクリフおじさん(ご主人)が外食を嫌がるので、持ち寄り形式にしました。牧実や高橋和子さんも参加してくれて和やかなよい記念の時になりました。
その前日は、たいていは月末の土曜日に川田家で開かれるJCFN(青年の集い)がありました。いつもより一週早くなったのはプランナーの一人、石本真弓さんの結婚式が28日行なわれるためでした。通常は四人のプランナーで準備したテーマにそって、その一人または二人でプレゼンテーションをするのですが、今回は、間もなくハワイで開かれるJCFN夏のカンファレンスの準備で、リーダーがデンバーの本部に出張、一人が帰国し、真弓さんは結婚式直前で準備がができないからと、ダディがその役を頼まれました。しかし、その前に友子さんの記念夕食会が決まっていたため、金曜日にずらして貰ったのでした。
この若いグループの中には四つのカップルができていますが、真弓さんたちは五つ目で三つ目の国際結婚カップルになります。結婚式は午後2時から、ボートライト先生によって日米二ヶ国語で行なわれました。これにはちょうど子供たちを聖学院の夏季学校(コートニーは二年生、ジョイスは幼稚園)に出している武田家の長女ゆかりちゃんも出席しました。
夏休みには関係ない私たちですが、思いがけない影響を受けました。私も早くジョージア州の運転免許を取ろうと思っているのですが(筆記試験は合格して仮免を持っているので実技試験だけ)自分で持ち込んだ車で受けるのに、この二年間ほとんど運転しなかったことに加えて、我が家の車が七人乗りの大きい車で車庫入れやパラレルパーキング(縦列駐車)に自信がなく、ためらっていました。小さい車をレンタルしようかとも考えたのですが、レンタカーではダメではないかと言う声もあってのびのびになっていました。教会でお会いする青森出身の中村ちやさんが、私たちと同じ住宅地に住んでおられ、車庫で眠っている車があるから使ってくださいと言われ、乗用車(日本ではブルーバードと呼ぶ)を借りて練習をはじめました。気兼ねしないように勝手にガレージを開けて使って下さいということで、車のキーとガレージの無線開閉器をお借りし、3週間ほどいつも通っているニューホープ教会の駐車場で練習をしました。日本人教会のメンバーで自動車整備士の山本兄にブレーキの調整をしてもらうついでに、テールランプとブレーキランプの球が切れていたのを取り替えてもらい、やっと受験体制が整いました。そこで試験場に行ったところ、「今は夏休みで学生が多く混んでいるから、新規の実技試験は、電話予約をしなければならない」と言われ、受けさせてもらえませんでした。しかも、アトランタ圏の全試験場の予約を、一つの代表電話番号で受け付けているのです。頼子に頼んで電話をしてもらいましたら、一番早い日で8月2日でした。仕方がないので、一旦車をお返しして2,3日前になったらもう一度お借りすることにしました。ちやさんはとてもお花の好きな方で、花壇には見事な花をたくさん咲かせておられます。そこで、昨年私の妹維子が取り寄せて送ってくれた「為朝百合」の1本をお礼に差し上げました。持って行った二日後、大きな花が開いて大変喜ばれました。これは、去年の秋リスにほじくり返されて、一つしか花が付きませんでしたが、あのお庭でちやさんのお手入れを受ければきっとよくなることだと思っています。我が家の鉢では、六つの大きな花が咲いています。一部は切花にして香りも楽しんでいます。
私たちも3回目の夏です。独立記念日の週に決まっている「釣りキャンプ」に始まり、8月半ばにはウェストミンスター教会のファミリーキャンプがあり、9月第1月曜日のレイバーデイ(勤労者の祝日)にかけてはノークロス教会の修養会があって終わります。毎年違う味わいがあります。帰国や旅行でいつもの顔ぶれが見えない代わりに、来客が多いのがアトランタの夏です。私たちのお知り合いの方がお見えになる時は一緒にお食事をするようにしています。いろいろな方にお会いできるのも夏の楽しみです。
さて、夏の幕開けである2日からの釣りキャンプですが、今年はいろいろな都合で最終的に私たちのほかには山崎一家だけの参加ということになりました。少しさびしい感じもありましたが、終わってみると、「最高」でした。毎年、その度に「最高」と感じられることは嬉しいことですが、今年の「最高」はゆったり、楽しく、ちょうど良くと言えると思います。もちろん、大人六人、子供三人ですから、家族的雰囲気でのんびりできました。山崎家はパパの量くんが学生時代からの圭三さんの友だちです。今はパナソニックに勤めておられます。2000年の11月にシカゴからアトランタに戻って来られてから、お付き合いが回復されています。
奥さんのまみちゃん(本当はまゆみさん)と、6歳になったジョーくん、3歳のエリカちゃん、そして、3月に生まれたショーンくんという三人の子供がいます。まみちゃんはとても上手に子育てをしており、ジョーくんもエリカちゃんも大変良い子です。エリカちゃんは頼子が大好きということで「よりこさん」「よりこさん」とついて歩いていました。圭三さんも、子供たちに「まつサマ」「まつサマ」(独身時代から教会での呼び名)と呼ばれて楽しそうでした。
量くんもとても良いパパぶりでまみちゃんを良く助けています。毎月の我が家の家庭集会に来ておられますが、集会後の時間には、圭三さんと学生時代の思い出話をよくしています。
フロリダの柳子さん(私たちが去年伺ったペンサコーラの柳子さんのことですが、その頃はフォートウォルトン・ビーチに住んでおられた)のところへは、「いつでも来てください」って言われたからといって、いきなり真夜中に三人で押しかけていって泊めて貰い、何日もめちゃくちゃなことをして、とうとう「もう来ないで下さい」って言われちゃったもんな、と言う話が良く出てきます。頼子に「それは非常識ってものよ」と言われ、「そうだよな、ずいぶん迷惑をかけたな」と反省していますが、楽しい思い出になっているようです。
さて、釣りの方ですが、3日は大変暑い日で、60センチくらいのサメがたくさんかかっていました。私はいきなり30センチくらいのジェリーフィッシュという、食べられない魚を2匹釣り、そのあとも、とても、きれいな形をしているのに美味しくないというレディーフィッシュ、これも、40センチもある大きいのを釣りましたが捨てなければなりませんでした。結局、この日はバターフィッシュという15センチくらいの、から揚げ用の魚だけの釣果でした。
4日は男性三人と頼子が乗合船で(5時間コースですが、漁場への往復に時間がかかるので、実際釣る時間は1時間くらい)沖に出ました。サメや、口の大きな化け物のような魚は、捨てられます。食べられる魚のサイズのチェックは去年と同じく厳しいもので、少しでも小さければ、係りの人が、船べりの外で針をはずして海に落としてしまいます。圭三さんが釣り上げた鯛は、充分な大きさに見えました。係員が、船の中に入れて針をはずしたので、OKかと聞くと、計測しなければ分からないとの事。結果僅かに足らず、残念にも捨てられました。結局、大きな鯛を一匹(頼子)と、いとより鯛(量)みたいな魚を一匹持ち帰りました。去年はカワハギの仲間の大きな魚をたくさん持ち帰り、私は筋肉痛になるほどでしたが今年はそんなこともなく、それでも、夕食は昨日釣ったバターフィッシュのから揚げも加え、鯛の刺身と煮魚で充分余るほどでした。最後の5日には丸々とした大きなアジが13尾、大きなサワラが1尾(ダディ)、バターフィッシュ17尾に加えて、マナガツオが3尾釣れました。2尾は35センチくらいでしたが、最後に圭三さんが釣ったのは50センチくらいの大きいものでした。これで、ちゃんと夕食に食べただけでなく、持ち帰りの分までできました。6日の朝は、ダディの説教で礼拝を守り、現地時間(アトランタと1時間の時差)10時に出発、明るい内に帰り着くことができました。
この10日にはウェストミンスター・オープンゴルフが企画されています。日本と違い安くできるのでゴルフが盛んですが、4月に結婚式を挙げてミセス・宮城となった百合ちゃんはゴルフのレッスンプロを仕事にしていますが、オープンゴルフのメンバーです。來米中のいのちのことば社の多胡会長さんも参加されます。夜は、歌うことの好きな多胡さんを迎えて「賛美の夕べ」も企画されています。私たちも出かけて行こうと楽しみにしています。
この秋にはダディの二人の妹、里子さんと幹子さんの来訪という嬉しいニュースが入り、楽しみができました。これから地図とコンピューターを相手に旅行の計画を始めます。
皆様も良い夏をお過ごしください。神様のご祝福を祈ります。
郁子