アトランタ発第37便

2004・6・10

皆様、いかがお過ごしでしょうか。5月中にはこの37便を書きたいと思っていたのですが、またまた我家のコンピューターのご機嫌が悪くなったり、なにかと用事が重なったりして今日になってしまいました。でも、私たちは元気に変わりなく過ごしていますのでご安心ください。少し前から可愛らしいネム(合歓木)の花が目を楽しませてくれていましたが、今は、サルスベリがあちらこちらに見られるようになりました。同時に夏のアトランタのシンボルとも言えるものすごい「イナビカリと雷」に驚かされることも多くなりました。と言っても、毎日雨があるわけではありませんので、曇っているからと2,3日水をやらないでいると花も野菜もあわれな姿になってしまうことがあり油断ができません。やはり、乾燥しているのだと思います。

この間からしばらく怠けていた運動をまたはじめました。いくらか弱くなったのか、この家の周りの坂道は胸苦しくなって歩けませんので、もっぱらモールの中を歩いています。大きな通りからモールの周りの道路に入るといわゆる「4(フォーア)ストップ」という4方向共停止サインと停止線がある所にぶつかります。この交差点では、「停止線に先に着いた車が優先する」というルールがきちんと守られているのです。幼稚園の「順番待ち」のように1台ずつ正確に行なわれます。前の車に続いて出るのではなく、ひたすら自分の番を守ればよいのです。これは良い習慣だと思います。交通ルールでもう一つ面白いことがあります、ジョージア州では右折(日本なら反対ですから左折ですね)する時は信号が赤でも曲がってよいことになっています。ただし「赤の時は曲がるな」という標識が立っている所ではそれに従わなければなりません。右折車線には、日本の「徐行標識」のような逆三角形の赤枠の中に“YIELD”と書いた標識が立っています。「道を譲れ」という意味で、左から走ってくる車を優先にし、安全を確認してから発進しなければなりません。ところが、その代わりに“KEEP MOVING”「動き続けなさい」と指示されている所があります。そこは右折して進入する道路に、直進してくる車が入ってはいけない車線が設けられているのですが、目の前をビュンビュン車が走っている車線の隣に入って行くにはチョット勇気が要ることで、時には止まりたくなってしまいますが、止まると後の車にクラクションを鳴らされたりします。

5月21日から24日にかけて圭三さんと頼子が友人の結婚式に出席するため、ロスアンジェルスへ出かけました。ロスには陳さんをはじめ何人かの友達がいるそうで、ずいぶん前から楽しみにしていました(下にも置かないほどのおもてなしを受けたとか)。私たちは「はじめてのお留守番」を経験したわけです。その時期、ノークロス日本語教会では特別伝道集会の講師としてテキサス州のダラスから宝田先生をお招きしました。それにあわせて21日のAJCF(青年の集会)でも先生にメッセージをお願いしました。頼子たちを送り出してから、私たちも駆けつけました。翌日、ノークロスの特伝では、婦人たちが軽食を準備するというので、私も久しぶりに小さいサイズのおはぎとしょうがご飯のおにぎりを作って持って行きました。ダディは聖歌隊で歌いましたし、いろんな楽器の演奏もあり、楽しい一時でした。

翌日、私たちはウェストミンスター教会の礼拝に出ました。礼拝後会堂建築(改築・改装)に関しての臨時総会があり、経過報告があって、当局からの設計変更要求などで生じる資金不足分の募金が承認されました。既に「取り壊しの許可」が出ているので、改築する古い部分が取り壊されて「工事中」の状態になっていました。アメリカでは珍しくもないそうですが、提出した図面などが役所内で紛失し、再度、提出しなければならなかったり、セクション毎の意見が違い、何回も足を運ばなければならなかったりと、建築許可が出るのが難航しているそうです。マア、出来上がってみればこれらはみな楽しい思い出になることでしょう。(先週の礼拝では、基礎工事の許可が出たので今週から工事が始まりますと報告がありました。でも、本体の建築許可はまだ先だそうです。)その日、高橋和子さんに「青森の鯵ヶ沢から娘さんの所に来ている方が、退屈で困っている・・・」と頼まれましたので、早速25日(火曜日)にその佐藤ゆきえさんをお訪ねしました。ちょうど娘さんもお仕事(美容師さんです)に出かける前で、青森の話に花が咲きました。以前アトランタの観光ガイドをしておられたエミさんとも連絡し、次の火曜日6月1日にダウンタウンの観光をしました。その後も、4日の我家の集会や、同じ青森の野辺地から来ておられる中村ちやさんのお家での集まり(8日)に来ていただきました。これらの集まりは、「聖書の勉強」が中心にはなっていますが、勉強の時間は30分から40分で、食事とおしゃべりの交わりの時間が2時間以上となっています。ちやさんの家での集まりは大人が15人、子供が7人という賑やかさでした。ゆきえさんもたくさんの新しいお友達ができ、日本的な食べ物を味わえて大喜びしておられました。小さい子ども連れの3人の若いママたちが来ておられましたので、しばらくお話をしましたが、子育てについて話す良い機会を与えられて嬉しく思いました。帰られる前に「子どもたちが日本語を無くさないように心掛けること」をおすすめしました。子どもたちは、学校に行き始めると直ぐに日本語から遠ざかり、これを守ることは本当に大変なことなのです。特にお父さんがアメリカ人の場合、こういう日本人の集まりにくる時だけの「日本語」になってしまいがちです。お母さんたちの「心がけ」だけが頼りなのですが、毎日の事でもあり、育児の忙しさ、異国での生活の問題もある中で、その大変さも良く分かります。

このちやさんの家での集まりの前日は、藤子さんと言う方のお家で、同じような集まりがあり、この2日続きの集まりで、「先生たちどちらでも」と言うお話の依頼を受けておりました。どうしようかなと話し合っておりました所、その前の土曜日の夜、一緒に食事をした日本からのお客様、斎藤さんが、月曜日に我家のコンピューターも見てくださることになりましたので、月曜の集会は私、火曜日のちやさんの家ではダディと決まりました。コンピューターは斎藤さんのおかげで元気を回復し一安心です。神様が送ってくださった修理屋さんに感謝しています。

藤子さんのお宅では簡単な御茶席が作られていて久しぶりに御抹茶を頂きました。藤子さんもガイドのお仕事をしておられますが、日本からの観光客がすっかり減ってお仕事にはならないようです。お子さんはないのですが大きなお家です。日本的な、落ち着いたお庭ができていて、小鳥の餌台には、いろんな小鳥が次々に飛んできて飽きないほどでしたが、もう直ぐご主人の定年が来るので、いよいよ老後の生活に備えたいと思っているとのことでした。アメリカでは、州によって気候はもちろん税金も違います。子供もいないし、迷惑をかけたくないし、何処に住んだらいいでしょうね、とおっしゃっていましたが、ご主人が一人になった場合まで考えると兄弟のいる辺りからそんなに遠くないところに小さな家を、などといろいろ考えておられます。それにしても、この家の庭はもっとスッキリさせて、広々と見えるようにしなければ売れませんよ、と不動産やさんに言われたとか、私達にはびっくりするような事でした。

アトランタの開発は目覚しく、特に我家のあたりには、大型店が続々新規開店しています。食料品もあるウォールマート・ス−パーセンターが東と西に同じくらいの距離で2店、アジア系の大きなロッテマーケット(日本食品がある)、高級なパンやさん、園芸・手芸の専門店、さらにニューヨークから大きな食品店が来るのだそうです。と言うのも、住宅がどんどん建っているからです。概して新しい家は庭が小さくなっています。土地がないからではなく、庭の手入れが面倒だと言う買い手が多いからだそうです。広い庭を欲しい人は、わざわざ古い家を求めることがあるとか。近くには新しい消防署まで作られています。この家の周りはゆったりとしていることに変わりありませんが、交通事情は厳しくなるだろうと心配されています。

少し遠いのですが、行列ができるほどの「うわさのお肉屋さん」に、家庭集会の常連である山崎兄が行く時に連れていって貰いました。ドイツの方がやっているお店で、とても安くて、ハムやソーセージ、チーズなど豊富に揃っています。同じく新しい経験としては5月15日の「イチゴ狩り」と、29日のアリーナ・フットボールの試合観戦がありました。これは、アメリカン・フットボール・グランドに較べると四分の一くらいの広さの体育館内でやるフットボールで、各地にチームがあり、定期戦があるそうです。コートの中で活動する選手は、それぞれ8人づつです。攻撃と守備でメンバーが交代するなど、本物のフットボールに準じたルールで行なわれます。狭い所なりの特別なルールもあるそうですが、私はフットボールのルールそのものを知りませんでしたので、初めのうちは何故、何故の連続でした。でも、どうやらルールも分かってくると大変面白く、大好きになりました。孫たちもそのうちやるかもしれません。良い勉強ができたと喜んでいます。ちなみにこの日は、地元ジョージア・チームが大勝でした。

25日には忠信一家の夏休みに招かれて行きます。途中一泊して26日に着き、しばらく滞在し、7月4日独立記念日の花火を見て7日に帰って来ます。一休みして10日から14日までは頼子たちとフロリダ州のパナマシティーへ釣り旅行です。今は大漁を夢見ています。

皆様、お元気でよい夏をお過ごしください。ご祝福を祈ります。       

郁 子

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