アトランタ発第49便
2005・10・19
皆様。こんにちは。お元気でしょうか。秋も深まってきましたね。木の葉が忙しそうに舞い落ちています。こちらに来たばかりの頃は、毎日片付けていましたが、今は降るに任せて楽しんでいます。あっという間に10月も半ばを過ぎてしまいました。次々に起こる世界中のニュースに心を痛め、いよいよ終末を強く感じる今日この頃です。若い頃は「科学がもっと発達すればすばらしい世界がやってくる」という夢を持たされていたように思うのですが・・・・・・それだけに、時々見たり聞いたりする「美しいお話」「人のやさしさ」「変わらないもの」などがとてもいとおしいものに思われます。
1年8ヶ月もの間、臨時の先生で我慢していた日本クリニックに、やっと新しい先生がおいでになりました。4ヶ月の赤ちゃんを持つ若いママさん先生です。神戸の医大を出られた方ですが、本当にお若くかわいらしいという感じです。とても熱心で気さくなよい方で喜んでいます。前任の紀平先生には、「できるだけ負担の少ない検査だけは受け、大きな手術などは受けないで行くつもりである」ことを認めていただいていたのですが、今度の倉本先生は最先端の医療技術で、万全を期してお世話くださるおつもりのようで、勧められる検査の辞退など「わが意のあるところ」を根気よく主張していかなければなりません。心臓の検査のいくつか、目の検査、いろいろなガンの検査はとりあえず日本へ帰った時受けることで認めて頂き、血圧、血糖値は先生の基準を目指して「もう少しがんばりましょう」ということになって、5種類のんでいた薬も大幅に変更、その状態を見なければならないということで3ヶ月に1回だった診察が、当分は毎週となりました。もちろん「落ち着いたら3ヶ月に1度で良いですよ」と言われますので、新しい薬にからだが早く慣れるように願っています。でも体調は良いので、先週インフルエンザの予防注射を受けました。 昨年は、薬の副作用の咳が1ヶ月以上よくならず、やっと注射を受けられるようになった頃には、全国的にワクチンが品切れ状態になり、病院でも病気の子供や老人などのために一生懸命探してくれましたがとうとう受けられませんでした。それで今年は「ワクチンが入ったらすぐ電話します」と言ってくださいました。スーパーや薬局、教会のバザー会場など公共の施設でもやっていますが値段はまちまちです。「老人は無料」ですが、メディケヤー(老人保険のようなもの)のメンバーでなければなりません。私たちは永住権を得てから5年たっていないので該当しません。近くのスーパーで25ドル払って受けることにしました。そのために現金を用意して行きましたが、そこでも小切手で払えることを知ってびっくりしました。本当に現金を持ち歩かないでも暮らせる国です。最近目新しく感じることはバイクが増えたことです。これはきっとガソリン代が高くなったからでしょう。ガソリンは一時よりは下がってきましたが、元どおりになるのには1年かかるといわれています。日本に比べればまだ安いのですが、ちょっとした買い物をするにしても走らなければならない距離はそれ以上ですから感覚的にいえば同じ位に感じます。
足の具合がいくらか良くなってきましたので、枯れてきた玄関前の花の植え替えをしました。細かいことはできませんが、終わった花を片付けて、花屋さんを回ってあれこれ春を考えることは楽しいことでした。今年はちょうど花の時期に日本へ行っていたため見られませんでしたが、窓の下の赤いチューリップが見事だったと聞きましたのでまた100個ほど植えました。大きなアイリス、くちなし、ジャスミンなどだいぶしっかりと育ってきていますので楽しみです。植え替えをするのは狭いところですがパンジーや小菊やガーベラを植えてみました。2,3日前に目の覚めるような青く美しい鳥が来ていましたが、この一ヶ月はなかなか忙しく?(昼寝時間も含めて)庭を楽しむ時間がありませんでした。
毎月1回はバーミングハム(アラバマ州)の教会へお手伝いに行っていますが、9月は11、12日に行ってきた後、中4日でもう一度17,18,19日と、特別なプログラムのために出かけました。約280キロ、2時間半ちょっとで通いなれた道になっていますが、このプログラムはアトランタのAJCF(青年の集まり)が9月の定例集会をアラバマの仲間たちと合流して行うことにしたものです。というわけで私たちも参加することにしたのですが、講師はオハイオの杉田先生、JCFNの本部から黒田摂総主事も参加、お二人とは久し振りにお目にかかることができ、楽しい交わりでした。16日初日の午前中は、学生たちは授業中なので、婦人の集まりでした。ちょっと早起きして「はな寿司」をつくって持って行きました。「久しぶりの海苔巻き」と言って大変喜んでいただけました。ブライアーウッド日本語集会の中心になっている三人の婦人たちは、三人ともアメリカ人がご主人ですから、ご家族に合わせるとなかなか海苔巻きまでとは行かないようです。午後からはアトランタはもちろん、ミシシッピー州、テネシー州から、そしてアラバマ州でも2時間、3時間とかかる町々から学生たちが集まり始め、音楽チームのリードでスタートしました。学生たち40人くらいは、スリーピング・バックを持参して千鶴さんの広い家に泊めてもらいました。土曜日の午後が今回の企画の目玉でした。千鶴さんの家のファーム(牧場)で、夕方の集会の後、遊ぶ時間がたっぷりとってありました。牧場内を走る大型のバギーは大人気で、暗くなっても走っていましたし、花火を揚げるもの、おしゃべりを楽しむもの、遅くまでそれぞれにすてきな夜を楽しみました。大きなキャンプ・ファイアーが燃え上がり、消防車の音が聞こえた時には思わずヒヤッとしましたが、他の場所へ行ったようです。この晩のスモール・グループで私のグループに入っていたアトランタのT君、聞いてビックリ!前の日に事故を起こして車がめちゃめちゃ、ダメになってしまったというのです(中学生時代から見ていますが、最近とてもしっかりとよい青年に育って来ているのを喜んでいます)。「居眠り」をしてしまい、高級車ベンツに60キロくらいで突っ込んでしまったというのですが、かすり傷もなく、相手の車の後部座席に乗っていた女の子も大丈夫だったそうです。「お父さんを呼ぶと怒られそうだからお母さんを呼んだ。」とか言っていましたが、お父さんはレストランを経営しておられ、お母さんは教会のメンバーです。そのお母さんは、「修理代が高くついたり、今後の保険料が高くなったりしても、相手が高級車だったので、女の子にけががなくて本当に良かった。」と言われたそうですが、大事な一人息子(一人っ子)も無事で、どんなにほっとされたことかと思いました。
集会は延べ百人を超す参加人数になったそうですが、最近アラバマ州各地の大学で日本からの学生を大量に迎え入れているそうで、あそこに、60人、こちらに80人と学生の数を聞かされています。バーミングハムの教会でも何とかお世話したいと思っていますが、短期の学生は、車を持たない生活をしているので、送り迎えの時間と労力が問題で、なかなか思うようにできないでいます。日本人の定住牧師(バイリンガル)を探していますが、候補が上がっても話がまとまらないということが続き、今はとにかく、勉強しながら時を待ちましょうという空気になり、礼拝とは別に勉強会をして欲しいと頼まれ、次回からは前日土曜日に行って、特別クラスを持つことになりました。こんな中で、バーミングハムから南へ2時間あまりのトロイ大学では二人の学生が、今年入った50人の日本人後輩のために、バイブルスタディーを始めており、私たちはメールで質問を受けたり、答えたりする側面からの応援を頼まれ、新しい展開となっています。
グリーンビル(サウスカロライナ州)の方も月1回を楽しんでいます。30日に行った時には私の大好物、イチジクをざるに一杯いただいてきました。そのお宅の裏庭に3本も木がありました。特異体質のイザヤ君のために畑も作っていらっしゃいますが、その時教えていただいた「大根葉とジャコの佃煮風ふりかけ」はすっかり、私の大好物になりました。さっとゆでた大根葉を刻んでジャコと一緒にゴマ油でいためて、酒と少しのお醤油でいりつけるだけですが、他のおかずがいらないほどおいしいです。大根の葉は、韓国系のスーパーでいくらでも安く手に入りますのでありがたいです。健康にも良いと思います。そのせいではないかもしれませんが、先日の血液検査ではコレステロールの値は「赤ちゃんみたいですばらしい」と先生にほめられました。
今週から頼子が転職をし、新しい会計事務所に行き始めました。勤務時間が朝6時から夕方6時までの間に、週40時間働けばよいということです。先週の終わりには前の会社の方々からお花をたくさんいただいてきました。少し遠くなりますが張り切っています。私たちがこちらに来て、何かと世話を焼いてもらった期間、すぐ近くで働きやすい会社にいることができて感謝しています。今度はいよいよ専門的な仕事になります。
また今週は忠信が明日から土曜日までジョージア州のロックイーグル(ここから南東へ2時間、毎年ウェストミンスター日本人教会のファミリーキャンプをする所です)へ出張で来ることになっています。9月にも来たのですが、ちょうど私たちがアラバマへ行った時でしたので、会うことができませんでした(頼子たちと野球見物をしました)。今回も会議は土曜日の昼に終わり、夕方の飛行機で帰るというので、私たちがそこまで迎えに行って飛行機の時間までを楽しむつもりです。今はどこへ行ってもハローウィンのかぼちゃ色、オレンジ 色が一杯です。日本もそうでしょうか?どうぞお元気で。
ご祝福を祈っています。
郁子