一麦:渡辺家のHP


 

アトランタ発第58便

2006・9・25

日が短くなってきたもの・・・と感じていますが、思えば日本では、「秋分の日」が季節の変わり目ですね。長い夏だったようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

こちらは、今年は例年より早く秋が来たようで、もう一度暑い日がもどってくるだろう・・・と言われながら、いつの間にか木々の中には赤く色づき始めたものも見られるようになりました。9月は日本でも「防災の日」、こちらでも「同時多発テロ」の悲しみがよみがえる月です。今年の記念の日を前にした8日、日本の外務省は「全米・カナダ邦人安否確認システム(EISS)」を立ち上げ、5年前のような大規模な災害が発生した時に、在留邦人や旅行者の安否・所在を確認できるようになったという連絡が総領事館から入りました。そんなものが役立つ日が来ないように願いますが、備えあれば憂いなしでもあります。

最近の憂い?は、アメリカで大腸菌O‐157による食中毒が発生していること。これも、総領事館からの伝達メールによって知らされました。ジョージア州には感染者はいませんが23の州で146人が感染、内ウィスコンシン州の一人が死亡したそうです。原因はホウレン草だということです。そういえば、最近スーパーでホウレン草を見なくなったと気がつきました。特にこちらでは、生でサラダとして食べるので要注意です。8月下旬から出始め、一般には情報が流れていたようですが、9月20日のCDC(米国疾病予防コントロールセンター)の発表を受けての通達では遅いと思うのですが・・・

ところで、私たちのこの一ヶ月、大変忙しくはありましたが、楽しい変化のある日々を与えられました。火曜日と木曜日は忠信の家に留守番に出かけます。リンの図書館の仕事がすぐに始まり、帰りは6時半頃になることと、その日は忠信のクラスが夜もあるからです。子供たちが3時ころ帰ってきますので、それまでに着く様に行って、夕食を済ませて帰ってきます。時々泊まってのんびりしてくることもあります。

新しい事としては、ウェストミンスター教会の中に、赤ちゃん連れのママたちの集まりができました。1年未満の赤ちゃんが多いのですが2,3ヶ月前から同窓会?的に集まっていたのですが、8月から「ロバの子クラブ」として正式に発足しました。そして記念すべき8月24日、第一回のお話を仰せつかり楽しんできました。9月21日には2回目のお話に伺いました。次は11月2日の依頼を頂いています。1回目にはママの近くを動いていた赤ちゃんが、2回目の時にはハイハイで動く範囲が広がるなど、久しぶりに楽しい体験をしています。持ち寄りで用意されたお昼をご一緒しますが、間では、ほほえましい「初めてのママ」なればこその質問を受けて、あらためて「大丈夫よ」と言う「おばあちゃん役」の大切さにも思い至ったりしています。2回目は男の子8名、女の子2名でした。「ママと赤ちゃんのセット」で名前を覚えることが大変といえば大変です。

8月最後の週は忙しく、27日は思いがけず、また依頼されたアラバマ・バーミングハムの礼拝に行きました。所用があってバーミングハムにこられていたナッシュビルのスー・ベネディクト先生も出席され、次回のテネシー周りの時を待っているとおっしゃってくださいました。浜松先生のビザの問題についても話を伺ったのですが、ビザを発給するアメリカの移民局の話では、9月1日から新しい規則ができて、今のあなたの状況では何時発給できるか分からないと言われているとか。メールを出しても返事はないし、アトランタのオフィスまで行っても、張り紙が張ってあるだけで一切受け付けてくれないそうで、何が何だか分からない状況だとか。

アラバマから月曜日に帰ってきて、火曜日にはケネソーへ日帰り、翌、水曜日はサウスキャロライナ・グリーンビルに日帰り、木曜日はケネソーでしたので、泊まることも考えたのですが、土曜日からの修養会でお話をしなければならないダディーの準備や、二泊する荷物の支度もあるので帰ってきました。この修養会では、毎年、私も一つのクラスを頼まれるのですが、今年は少し体調が安定していなかったのでお断りしました。実はインシュリンの注射と飲み薬の併用を始めて、そのバランスを取る調整をしているのです。そのため、時々、気分が悪くなったり、目がかすんだりと言う低血糖による症状が出るので、大きな事は引き受けたくなかったと言うわけです。土曜日から月曜日のレイバーディー(労働者の祝日)にかけて、のんびり参加だけさせていただきました。ご主人が遅れて参加するので、行きだけ乗せて欲しいというりえこさんと前の号に書いた岩瀬さんを乗せ、後ろには、はじめてだからついて行きたいというグレースの車を連れて2時間あまりで着きました。今回は、ダディーの足のため歩かなくて良い部屋を・・・と頼んでおきましたので、出入り口の近くにある部屋でした(足はもう良くなっていたのですが・・・)。そこは障害者用の部屋になっていたため、バスルームの構造が、変わっていました。仕切りの段差が全くなく、車椅子でもシャワーを使えるようにだと思うのですが、バスタブ(浴槽)もなく、代わりにネット状の椅子がシャワーの下にあるだけ。広い部屋は全部タイル張りで水が流せるようになっています。珍しい造りを初めて見て、感心したり納得したり。もっとも、私たちには「バスタブのないのはちょっと・・・?」という感じでしたけど・・・・・・

講師は度々来ていただいておなじみのオハイオ州の杉田先生で、私たちは6月に伺ったばかりですが、嬉しい再会でした。ところが最初の夜、キャンプファイヤーが終わって、寝支度をすませた時間に、「百合がファイアーアント(害がある赤いアリ)に刺された」とご主人のブラッドが飛び込んできました。後で分かったのですが、頼子がそれを聞いたので、私がいつもアレルギーの薬を持っていると教えたとの事。とりあえず薬を渡し、ひどい様子らしいので、病院へ連れて行くように勧めました。救急車ではなく、いろいろお世話くださるマイクさんが協力して連れて行ったのですが、翌朝聞いたところによれば、病院に着いた時には息も絶え絶え、あと40分遅ければ危なかったと医者に言われたそうです(薬は飲ませないで運ぶことに夢中だった様です)。他にもアリに刺された人もあったのですが、特に問題はなかったようです。アレルギー反応の恐ろしさをまた味わいました。ところで私のアレルギーは本当に全快したらしく、エビもカニも楽しく頂いています。ピリピリッと来た、あの感覚がまったくないことを確認しては喜んでいます。まわりにいるいろいろなアレルギーの人に「71歳まで待てば治るかもしれないよ」と冗談を言っています。修養会の次の週末には、「家族で野球見物」をしました。セカンドファミリーだと言っているグレースを含めて9人、今年は成績の良くないブレーブスですが、この日はホームランもたくさん出て、楽しい試合を見せてくれました。親たちの仕事がない日ということで土曜日になるのですが、孫たちはそれぞれが属しているサッカーチームの試合があり、日中は、忠信がデービッドの試合に、リンはマイケルの試合にと、それぞれダウンタウンの学校まで遠征試合に連れて行ってきたということでした。なかなか親も大変です。

野球の翌日、私たちは浜松先生のビザ問題がまだ解決しないため、急に頼まれてアラバマ・バーミングハムの礼拝に行きました。浜松先生のジャッキー夫人が甲状腺の異常と思われる症状が出ているにもかかわらず、ビザに絡んで無保険であるため病院に行くこともできない状況にあることを知りました。とにかく早くこの問題が解決するように祈りながら待つしかありません。(解決しなければ、10月1日の礼拝もと依頼されていましたが、先ほど電話で、「労働許可」が出たとの知らせが入り、行かなくても良くなりました。)

 9月17日はデービッドの誕生日でした。新しい家では犬を飼っても良いことになり、楽しみにしていましたが、誕生日を前に14日、シェパードの雑種で3ヶ月の子犬が到着しました。はじめは1匹の予定でしたが、5匹の兄弟の内から2匹を貰ってきました。面白いことに1匹はシェパードの形をしていますが1匹は短足なのです。大きいほうがチェスナット、小さいほうがチェッカーズと名付けられました。私にとっても15年振りの子犬です。初めて世話をするデービッド、首輪を付けられただけで、座り込んでしまう子犬たち、ほほえましい光景です。最近は、動物が苦手のマイケルも散歩の時にはチェッカーズのひもを引き受けて二人で出かけていきます。二匹でよかったなあと思っています。私は二匹にまとわりつかれて紐をつけるのに苦労するデービッドを手伝ってやりますが、かわいいものです。歴代の我が家の犬たちのことも思い出したりしています。今度のロバの子クラブでは「いのちの話」でもしようかな、と思っています。

 9月17日はウェストミンスター教会で「敬老の日」礼拝の後、男子会の主催でサンマ・パーティーがありました。三陸沖で捕れたサンマは大変なご馳走です。70歳以上は無料、サンマ2匹、イカもたくさん焼いてもらいました。こちらでもサンマは買えるのですが何しろ「焼く」事が大変なのです。今回も煙が建物の中に入らないように注意しなければなりませんでした。すぐに火災報知器がなって消防車が出てくる羽目になるからです。初めてこられた方の中に、五十嵐菊次郎さんという一流の料理人がいらっしゃいました。皇太子殿下、ダイアナ妃の料理もされたという方ですが3年前に脳梗塞で倒れ、右半身不随でリハビリをされていましたが、やっと歩けるようになったとか。今はこちらの施設に入っておられますが、私がむしってあげたサンマに喜んでいらっしゃいました。

どうぞ、皆様、お元気で。ご祝福を祈りつつ。            

郁 子

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