一麦:渡辺家のHP

アトランタ発第59便

2006・10・28

 諸々(もろもろ)の天は神の栄光をあらわし、大空(おおぞら)はその(みて)のわざをしめす   (詩篇第19篇)

すっかり秋も深まって参りました。日ごとに色づく周りの景色に、春とは違う感動を覚えています。ハイウェイの脇には延々とコスモスが美しい絨毯になっていますし、木立は赤も黄色も豊かなグラディエーションで錦模様を見せていますし、空には飛行雲が秋風に動かされて面白いかたちに化けています。思わず、歌が出てくるように嬉しい秋を楽しませていただいています。皆様、いかがお過ごしでしょうか。かなり寒くなっているようですが、お元気ですか。私たちは元気でこの月も動くことができ感謝しています。

10月になってあちらこちらで予防注射が始まりました。60歳以上は、インフルエンザの注射をぜひ受けるようにと勧められています。もちろん病院でもやっていますが、大きな薬局チェーンや、スーパーの店先などに出張してやるので、それを探して受けなければなりません。ニューホープ教会で格安の20ドル(普通25ドルくらい)でやる日があったのですが、私たちがアラバマへ行く日と重なってしまいました。近所のスーパーでは、一つはもうワクチンがないと言い、一つは大分先になるなどなかなか見つからず、頼子にコンピューターで探してもらい、20分ほど離れたイングルスというスーパーで受けました。24ドル、いささか儲かった気分です。他にも肺炎・破傷風などの予防注射も出張でやっています。新しくできた帯状疱疹の予防注射は、病院で1人200ドルだそうです。

いよいよ明日(10月最後の日曜日)午前2時に時間が1時間戻されて冬時間になります。春には、礼拝に遅刻する方が出たりしますが、秋の場合は1時間寝坊ができるわけで、何となくのんびりしています。でも、週二回、夕方に帰る私たちにとっては、忠信の家を出る6時40分頃がもう暗い時間になります。「夜のドライブ」の覚悟が必要になります。こちらは日本に比べて、ハイウェイの街灯がとても少ないので、雨の降る日や、霧雨の日は、道路が見えにくく普段以上に要注意になります。これからは泊まって来る日が多くなるかもしれません。

夜といえば、今年は「月の美しさ」も存分に味わった気がします。テレビでも俳句、短歌の時間を「月」のお題で楽しみましたし、ちょうど満月の夜(今年の「中秋の名月」は10月6日でした)には絵のように雁が美しいV字型を描いて飛ぶのを見ることができました。とても日本的な光景に感じましたが、それにしても雁は「トリメ」ではないのでしょうか?そういえば、‘NHK俳句’に面白い句が寄せられていました。「月光も 元は太陽、海の上」だったと思いますが、大きな歌だなあと感心すると共に、子供の頃、大島で「満月の夜も泳げるはずだ」と海に行ったものの何故かとても恐ろしい気がして帰ってきたことを思い出しました。二度と夜の海には近づきたくない思いが残っています。今年は圭三さんが中華食品店でおいしい月餅を買って来てくれましたので、口の方でもお月見を楽しませていただきました。

10月の第2の週末13〜15日は、みんなが張り切って企画を進めていた、「アラバマ・キャンプ(略称バマキャン)」が、バーミングハムのブライヤーウッド教会インタ−ナショナル部門の支援を受けて開かれました。アトランタからは、毎月のAJCFの集会が合流、16、7人参加しました。その他には、テネシー州の三つの町やミシシッピー州、そしてアラバマ州の六つの町からと、カリフォルニア州ロングビーチのJCFN本部のスタッフ2人を含めて合計62人の若者(60歳以上は私たち2人だけ・・・・・・若干の少し古い青年《でも、気持ちでは負けずに若々しい》)が参加しました。私たちは、集会全体の重しみたいでしたが、帰りの頃には、何となくみんな孫みたいな感じになってきました。まったく初めての学生が27人(19人が男子)ほど参加していましたが、大半はすでに顔見知りの学生たちです。新しい学生たちともできるだけことばを交わすように心がけ、楽しい三日間でした。施設は「ワールド・ソング」と言い、アラバマ州のクリスチャンの婦人団体が青少年のために設けたものと聞きましたが、広大な敷地の中に点在するキャビンとホールのひとつを借りていました。目前の湖のほとりにキャンプ・ファイアーができるところがあり、ボート乗り場がありました。食堂は離れていて、徒歩6分と言われて歩いて行きましたが、かなり厳しい階段もあって「アゴ」を出してしまいました。2回目以降は車で回り道をして上ることにしました。お話は、ブライヤーウッド教会に就任された浜松幸太郎先生でしたが、29歳、神学校を卒業したばかりの若い先生ですから、学生たちもすぐ打ち解けていました。タレント・ショーの時間には今の若者の本領発揮で数々の瞬間芸や弾き語り、物まね、十人の男子学生がブッツケ本番で人間ピラミットを組み、最期は跳ねたり飛んだりのダンス?に観客席まで踊りだし、37歳のリーダーでもジェネレーション・ギャップを感じたと言っていました。でも、十分の休憩の後、その同じ子供たちが真剣に聖書のお話に耳を傾けていました。皆が大きな夢をもって勉強しています。私たちは、それぞれの志が遂げられるように心から祈りつつ応援しています。次々に卒業、就職、帰国と人生の大きな節目を迎えて行く大量の学生たちのためにお祈りください。

アラバマの方は浜松先生が来られたので、今後私たちは、テネシー州に出かけようと思っています。9月と10月はあちらの日程とこちらの都合が合わないので取りやめにしましたが、11月には行かれるかなあ、と楽しみにしています。今月は、グリーンビル(サウスキャロライナ州)の集会がすみよさんの新しい家で開かれました。1年以上前から引越しをするとは聞いていたのですが、実際に伺ってみて延び延びになっている理由が判りました。中古の家を買って全く自分たち(ご主人は大工さん)で造り替えていたのです。まだ引越しをしたわけではなく、もうしばらくかかりそうです。東南部はどんどん開けていますので、建築関係のお仕事は好調の様です。今月はもう一つ新しいところに出かけました。19日の診察の日、日本クリニックで「お久しぶり」と声をかけられました。もう3年くらい前になると思うのですが、ご両親をこちらに迎えたいので、いろいろ話を聞かせて欲しいと訪ねてこられた、たか子・ワンさんでした。すっかり忘れていたのですが、実は前から一度お目にかかりたいと思っていたスーザン先生を迎えての「聖書を読む会」をご自宅でしていると言われますので、一度伺うことをお約束し、昨27日、雨の中でちょっと迷いましたがお伺いしました。初めてスーザン先生にもお目にかかることができ、わりに近くでもありますので、都合のつくときは、また・・・と思っています。集まる方は全員初めての方に違いない、と思っていたのですが、お二人の方から「お久しぶり」と声をかけられ、お顔はわかるのだけど・・・「すみません、何処でお目にかかったかしら?」「お名前は?」という恥ずかしい質問を繰り返しました。初めはためらいましたが、このごろは開き直ってお許しを頂くことにしました。振り返ってみるとこの5年あまりの間に、優に600人以上の方のお名前を覚えようとしていたと思われます。とても良い頭の運動ですね。(最近の研究によると、「脳は筋肉と同じで、使う(働かせる)ほど発達(活性化)する」ということです)年だから・・・とあきらめないでがんばってみようと思っています。食事をしながら、日本に詳しいスーザン先生もご一緒に、実に幅広くお話が弾み、皆さん喜んで帰っていかれました。次回11月10日は、私の書いた本を読んでいる、とおっしゃる、のりえさんのお宅でということなので、また伺いたいと思っています。幸い、私たちの今の生活は結構忙しいのですが、金曜日はわりにあいていますので。

寒くなってきて芝はあまり伸びなくなったのですが、最後の草取りには追われています。その上、日中は気持ちよく外仕事ができる良い季候なので、火曜・木曜日には、時間があればケネソーの家で花壇造りに精を出しています。目下、前に住んでいた方が花壇一杯にツタを這わせていたので、それを剥がして新しくハーブ・ガーデンにしたいと思ってがんばっています。足腰の調子を見ながらぼちぼちやっているのですが、先日、犬の散歩で通りかかったご近所の方が、ご自宅から電動ノコギリを持って来て手伝ってくださり、ずいぶん作業が進み、大いに助かりました。1年くらい日本に住んだことがあり、奥様はドイツ人なのだそうです。こんな時「サンキュー」以上のお礼の気持ちを表すことばが分からないで困ってしまいました。以前、リンが日本から戻るときに「大きいありがとう」とか「たくさんありがとう」と言っていたことを思い出して、彼女もこんな気持ちだったのかな、などと思いました。ケネソーへ行くのにはハイウェイを使えば早いのですが、ちょっと時間をかけて武田家の前を通っても行くことができます。先日は珍しく時間がありましたので、キンピラゴボウなどを届けながら寄っていきました。あちらも都合よく、結局お昼を頂ながら2時間くらいおしゃべりを楽しみました。取り留めのない家族、親戚、共通の友人などの近況とさまざまの情報交換、これからの予定など、いつも、時間に気がついて飛び出す有様です。ケネソーでは子犬のチェッカーとチェストナットが待ちかねた様に大騒ぎをして迎えてくれます。今月末はハローウィンです。日本でも大分広まっているようですね。ではまた次まで・・・ 

どうぞお元気で。神様のご祝福を祈ります               

郁 子

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