一麦:渡辺家のHP

アトランタ発第64便

2007・5・19

とうとう4月のお便りは抜けてしまいました。日本では寒さ、暑さの変化の激しいお天気で体調を崩す方が多かったと聞いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。

実は、先週末に圭三さん、頼子と続いて日本へ送り出し、今は、二人だけです。今週は忠信の大学が夏休みに入ったため、留守番のお役目から解放されてのんびりの週です。火曜日に歯医者さん、水曜日にはグリーンビル(サウスキャロライナ州)の集会に出かけ、金曜日はこの近くのバイブルスタディーがありますが「自宅での生活」を味わっています。

こちらでも4月になって夏のような暑さの後、中旬に2回ほど思いがけない寒い日があって、新芽を出したばかりだった木が枯れた・・・などという話を聞きましたが、私の種蒔きも3回目になってやっと順調に伸び始めました。新しく植えたイチジクの新芽が霜枯れ状態になり心配しましたが、やっと下のほうに新しい葉が出て来てほっとしています。次郎柿の苗を注文したのに、何かの手違いで遅れており、かえって危ない目に会わなくてよかったのかとも思っています。忠信の家では夏に向けてプールの手入れが始まっています。私は初めてのことなので、いろいろ興味深く眺めています。プールの周りは木製のデッキですが、業者に洗ってもらった後、デービッドに手伝わせてペンキ塗りをしています。プールの水は冬の間も抜かないで、大きな黒いシートをかぶせてありますが、そこに雨水が溜まり、落ち葉が入って池の様になっていました。その水をくみ出してシートを剥がし、「水中の掃除機」をかけています。直径が6〜7メートル、周りが20メートルくらいですが、ほとんどきれいになりましたので、間もなく消毒をする段階になるようです。こちらの家のエアコンが、頼子たちが出かける直前に故障してしまい、修理は圭三さんが帰ってからということで、「あまり暑かったらケネソーに避難したら」と話していましたが、今週は爽やかな気持ちの良い日が続いて、その必要もなさそうです。子どもたちが夏休みに入る下旬には、暑さも戻りプール開きとなることでしょう。

さて、4月5月はすばらしい音楽の恵みにあふれたものでした。ウェストミンスター日本人教会が30周年の記念行事の一つとして、日本から二期会のオペラ歌手稲垣俊也(バスバリトン)さんと遠藤久美子(ソプラノ)さんをお招きしました。お二人は4月15日からのコンサートに備えて、12日に到着、こちらで活動しておられる伴奏のピアニストの方々と熱心に練習を重ねられました。前日14日は、「持ち寄り」での、先生方の歓迎夕食会でした。いつもの様に私は皆さんのお好きなのり巻きを作りました。

いよいよ15日の夜、この教会がスタートし、現在地に移るまで約10年間その一隅をお借りしていた、懐かしい大きなウェストミンスター長老教会でのコンサートでした。荒れ模様という天気予報で案じられましたが、さほどでもなく、楽しい時を過ごすことができました。すばらしい生の歌声で本物の「蝶々夫人」等オペラの曲の数々、懐かしい「故郷」や「箱根八里」ほかの日本のメロデー、クリスチャンであるお二人の神を賛美する歌を聞かせていただいて一同大いに感動、大満足のひとときでした。翌日の記念礼拝と午後の2回目のコンサートと合わせて、日本から飛んで来た方々、近隣の州から5〜14時間のドライブで、遠い州から飛行機で、多くの方がおいでくださいました。武田家の三人娘も今回は夫・子どもたちを置いて帰って来て、昔に逆戻りの時間を楽しんでいました。我が家関係では、その日の午前中、マイケルのトランペットのコンテストがあり、忠信家からは忠信だけが参加、圭三さんはかぜを押して(2日ほど会社も休んでいたで)参加したのですがやはり具合が悪く、途中で帰りました。はからずもいとこ5人が顔をそろえていましたので記念写真を撮りました。その後、我が家のもう一人の娘、グレースも入れて写真を撮ることができました。忠信・頼子がこちらへ来た、教会当初のメンバーだった星野光多・孝子ご夫妻と、そのころ生まれた末っ子の愛子ちゃんとも話が弾みました。光多さんも長い上海勤務を終えてこれからは日本の生活を楽しむとか、頼子は、早速今回の日本旅行の際東京でお会いする約束をし、実現したようです。翌日の感謝礼拝にはこちらでクリスチャンになって、その後、帰国して牧師になった長井正人先生が招かれました。1週間ほどの滞在で古巣を懐かしんでおられました。午後のコンサートは、稲垣先生のお人柄もあり、楽しい冗談、笑いもたっぷりの会となりました。夕食は先生を囲んでの希望者だけの会が中華レストランに用意されていましたが、合計30数人になりました。長井先生、稲垣先生(私の母校で教えておられる)そして奥様でもある遠藤久美子さんは、三つのテーブルに分かれていただくことにして「じゃんけん」で席が決められました。他の人は箸袋のしるしによって分かれましたが、どのテーブルも時間いっぱい、楽しんだようです。私は久美子さんとご一緒でしたが、この久美子さんは、ダディーの幼友達、山田洋二(映画監督)さんの娘さんと親しくしていらっしゃる事がわかり、私は我が家のおばあちゃまと洋二さんのお母様を車に乗せて箱根に旅行したことがあることなど思い出しました。

4月21日に日本から同窓の高梨雅子さんが、娘さんの美香子さんと二人でおいでになりました。5月はじめまで武田家逗留し、そのうち3日くらいは伝道旅行に同行することになっていました。私たちも幸い、27日に時間ができましたので、婦人会(ナルド会)の昼食会から合流し、2時間半くらいで行くことができるヘレン・ジョージアへご案内することにしました。教会から出かけるので、家からとは違うルートで行くことにしました。コンピューターで出した道案内が一部がちょっと間違っており、手前のクリーブランドまでもちょっとうろうろしました。そこの「キャベツ畠人形?の家」で楽しんでいただけたのですが、その後、ダディーが女性三人のおしゃべりに圧倒されたのか?1箇所で反対に曲がってしまったため、高い峠を一つ越える羽目になってしまい、美香子さんが盛んに「空が近くなった」と言われましたが、耳がツーンとなるほどの高さ、でも、風光明媚な所で、あちらこちらに展望台があって、右や左にすばらしい景色がみられるところを1時間あまり迷走しました。やっと一軒の店で1回、次に通りかかった車の人に1回、道を尋ねて夕方の6時ころヘレンに到着。美味しいといわれるファンネルケーキでおやつを済ませ、山奥に作られているオランダ風の町並みといくつかのお店を見物、8時頃になって、ドイツ風の小さなレストランで夕食をすませて帰りました。教会へ着いたのは10時半頃になってお二人も疲れたことと思いますが、翌日は、武田家の車を借りてテネシーまで出かけられたようです。その後、礼拝は勿論ですが火曜日の小さいバイブルスタディーで、雅子さんがお料理の腕を振るってくださると言うので、それに参加、美味しく御馳走になりました。お二人とは、次は秋に日本でね、と再会を楽しみにお別れしました。私たちの方は、ヘレンから帰った翌日、タイヤがパンクしているのを発見、あの高い山の中で迷っている時だったら、とヒヤッとしました。「AAA」(日本のJAFのようなもの。‘トリプルA’と呼ぶ)のお世話になりましたが、私たちはメンバーになっていなかったので、頼子が出先からメンバーカードをもって帰ってこなければなりませんでした。早速、私たちも手続きをとって、メンバーになりましたが、あの時は、もしメンバーカードをもっていても、自分のいる場所も言えなかったのですから、来てもらうこともできなかったわけです。ただただ、神様のお守りを感謝しました。

5月に入ると「母の日」を目指した飾り付けで町のお店が華やいできました。まず何処でも花、花、花です。中に入るとお花の香りの通路が待っています。男の方がカードを一枚、花束を一つ抱えてレジに並んでいる風景は何かほのぼのとしたものを感じます。「感謝」の心が感じられるからでしょうね。日用品ではかわいいものが少ないアメリカですが、こういうときにはかわいらしいものがプレゼント用に、たくさん並べられています。

ノークロス日本語バプテスト教会では春の伝道集会のために、アメリカ巡回中の山口博子さんをおまねきして、5月の5日、6日とコンサートがありました。シンガー・ソングライターですので、オペラ歌手とは趣が全く違うフォークソングの分野ですが、ここでもきれいな歌声とギターの音色を楽しむことができました。コンサート後の食事会では、久しぶりに青森から戻ってきている千恵子さんから、懐かしい青森の冬の様子、十和田では氷の壁を見て来た話など聞いて、私たちの秋の訪日時には・・・といろいろ楽しい打ち合わせをすることもできました。13日は、この教会の創立17周年記念日だったのです。

同じ日、ウストミンスター教会の方では、恒例になっている男子会による母の日を祝うバーベキュー大会がありました。前掛けをかけた男子会のメンバーたちが腕を振るってお肉やソーセージを焼いてサービスしてくれました。食後の片づけまで、日ごろ活躍する婦人会の皆様にはお休みいただくものです。

これで行事は一段落、となりましたが、もう夏の「第30回ファミリー・キャンプ」に向けてのクワイヤーの練習が始まりました。下旬からは学校が夏休みに入ります。一時帰国の方々、日本からのお客様の予定のニュースがたくさん入っています。

今は頼子たちのお土産話が楽しみになっている所です。7月のフロリダでの釣り風景がチラチラと眼に浮かんだりしています。

夏に向かって、皆様もお元気で。

郁 子

忠雄と郁子へメールを送る

アトランタアドベンチャーに戻る

日本語玄関に戻る